紙製品や乾燥剤の製造を行う日本化工機材株式会社(本社:神奈川県、代表取締役:大澤浩一郎 以下「日本化工機材」)の主力製品、「角紙管」が、KAAT神奈川芸術劇場(神奈川県横浜市)KAAT EXHIBITION 2022 鬼頭健吾展 | Linesの作品素材に使用されました。

■KAAT EXHIBITION 2022


KAAT EXHIBITION」は、KAAT神奈川芸術劇場が2016年から毎年開催している、劇場空間と現代美術の融合による新しい表現を生み出す企画シリーズ。7回目となる2022年度は、「街にひらかれた劇場」をテーマに、初めてKAATのアトリウムが会場として展開されることになりました。アトリウムは劇場入口で誰でも立ち寄り休憩などができる、高さ約30mある開放的な空間となっており、その空間を使って国内外で活躍するアーティストの鬼頭健吾氏による、角紙管を使った新作インスタレーションの展覧会「Lines」が開催されます。

 

 

 

 

鬼頭健吾氏による新作インスタレーションのスケッチ


■角紙管との出会い

鬼頭氏の作品「Lines」は、アトリウム天井から200本のカラフルな棒による縦のラインを創造し、色彩のリズムとコントラストが響き合うインスタレーション。その構造は、4メートルの長さの角材を天井から吊るすというものです。展示会コーディネーターの岩澤夏帆様は「4メートルの長さで反りの無い素材」について考え「木材では難しい。代わりとなる素材を探すしかない」と、新しい素材の調査を行いました。それが「角紙管との出会い」に繋がりました。岩澤様からは、「角紙管を見つけた時は嬉しかった。そして同じ神奈川県で製造されていると知った時には、本当にご縁を感じた」と嬉しいお話を頂きました。

 

 

■角紙管の選定

岩澤様は、すぐに角紙管のサンプルを弊社 神奈川officeに依頼。弊社の角紙管に塗工・穴あけ加工等の試験を行いました。弊社が提出したサンプルは2種類。スパイラル方式で製造された角紙管「マイティパック」と、リニア方式で製造された角紙管「リニア紙管」です。その結果、どちらも木材に比べて反ることもなく、強度も充分であり、さらに軽量で安全性も向上するため、素材候補にあがりました。2種類の角紙管を見た鬼頭氏は、「Lines」のイメージに合う素材として、表面にスパイラル線のない「リニア紙管」に決定しました。

 

■マイティパックとリニア紙管
<マイティパック>

 

マイティパック(スパイラル製法)

 

 

マイティパックは、芯金に帯状の紙管原紙を巻き付けて、ローラーで圧着しながら前に送り出す製法です。斜めに巻き付ける事から「スパイラル方式」と呼ばれています。マイティパックの魅力は、芯金の種類が豊富であることです。正方形、長方形、R付き紙管など、様々な芯金のご用意があります。

 

 

<リニア紙管>

 

リニア紙管(リニア製法)

 

 

角紙管の製法図

リニア紙管は、芯金に対して材料を水平に流して、上下から包み込むように積層し、ローラーで圧着しながら送り出す製法です。材料を水平に送り出すことから「リニア方式」と呼ばれています。リニア紙管は、材料を水平に送り出すため、紙繊維の伸び縮みの影響が少なく、捻じれにくいことが特徴です。什器の材料に適しており、専用ジョイントのご用意もあります。サイズは1種類となります。
マイティパック、リニア紙管は、それぞれの特徴を持っておりますので、用途に合わせてお使い頂きたい製品です。

 

 

 

■角紙管の使用感 今後への期待

壮大な作品を製作する中で、実際に角紙管を手に取り加工された方々の声を頂くことが出来ましたので、掲載させて頂きます。

 

<掲載>
今回穴あけや着色をする時期に雨が降ったことで、湿度の影響を多少受けました。
晴れの日の加工と違って、塗装が垂れやすくなってしまったこともありましたが、塗料を乾かすための吊り上げ作業時には木材より軽量で融通が効き、当初使用検討していた木材だと塗料が染み込み反りが大きく出ていたと思われるので、反りがほとんどないことが非常に適切な素材だと感じました。

4mもの長さで使用する機会は今後ほとんどないと思われますが、この紙管を使いたい美術家が多く現れるのではないかと思います。美術以外においても、さまざまな用途に使用できる素材に非常に惹かれ、展覧会を訪れる関係者に紹介していきたいと思います。劇場としては、演劇やダンス公演などにおいても、小道具の作成や、木材の代わりとして使用することも想定でき、高騰する木材に代わるものとしても非常に期待が大きいです。
<以上>

このような嬉しい声を頂き、新たな角紙管の可能性を感じることが出来ました。これからも、お客様のご期待に沿えるよう努力を続け、その先に角紙管の新しい姿を見られることを楽しみにしています。

 

■最後に


KAAT EXHIBITION 2022では、リニア紙管を使用したカラフルで壮大なインスタレーション。劇場過去最大スケールの試みである、刺激的でカラフルなアート作品が、年齢や国籍を問わず、劇場を訪れるすべての方をお迎えします。さらに、関連企画として山本卓卓によるドラマ・インスタレーションや、ケダゴロ・近藤良平・小㞍健太など、魅力的なアーティストのパフォーマンスも展開します。美術作品との化学反応と多角的な魅力を是非ご堪能ください。展示は6月5日(日)まで。皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

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日本化工機材 会社概要
会社名   :日本化工機材株式会社
URL      :https://www.nk-kizai.co.jp/
代表取締役 :大澤 浩一郎
事業内容  :紙製品、乾燥剤及び吸着剤販売
包装設計
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記事・製品に関するお問い合わせ先
日本化工機材株式会社 神奈川office(担当:江森)
TEL  :042-752-4311
MAIL :a-emori@nk-kizai.co.jp

 

 

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